植村教授へのインタビュー&研究室見学の様子

1.はじめに
実際に行った対談や、研究室内の様子を文章や写真といった形式で紹介していきたいと思います。

植村先生による研究紹介動画はこちら

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こちらも併せて最後までお付き合いいただけるとありがたいです。

2.植村先生との対談
学生: 植村先生はどのようなきっかけで研究の道に進まれたのでしょうか?
先生: 僕もともと実家は奈良なんですけど、それで大学は京都大学に進学しまして、京都大学東京大学と違って入試の時にすでに学部学科を決めて入試を受けるんですね。僕工学部で入ったんですけど、それで工業化学科を受けて、そこからは流れできちゃったところはあります。化学を選んだってのは入試の時にそう選んだから、になりますね。
先生:あと父親が同じような化学の仕事をやっていたというのもあって、その影響はまぁあったんじゃないかな。
学生:では幼少期から化学と触れ合う機会があったんでしょうか?
先生:いや、そんなこともないですけど、父親の書斎に入ると本があったり、それに六角形などの図形が載っているのを見て、よく分からんのが描いてあるなと思ったりはしていましたね。

学生:先生が思う化学そのものや化学を研究することの魅力とはどういったものでしょうか。
先生: 化学というのはある意味自分自身を表現できる学問だと思っていて、たとえば物理とかですと答えがひとつであったり、生命であってもそういう場合があるんですけど、化学ってそうじゃなくて、自分のアイデアや組み合わせで自分のオリジナリティを出せるってのがすごい魅力なんじゃないかなと思いますね。

先生:数学者とか物理学者っていうと、すごい頭が良い人が天才的な発想で分野を引っ張っていくっていうケースがあると思うんですけど、化学の場合はそうじゃないところもあって、色々とアイデアを考えるだとかものの見方を変えたりとかするだけで、本当にオリジナリティの高い仕事とかができるようになったり、オリジナリティを表現することができるたりするのが面白いんじゃないかな、という風に思います。

先生:知り合いや友人の活躍を見て、これってあいつらしい仕事だなと感じることもありますし、そういう意味で言うとアーティストとかいうと言いすぎかもしれないですけど、歌手に似ているような気がしていて、歌手も自分で歌詞を書いて作曲して、ステージで自分で歌って自分の伝えたいことを表現するじゃないですか。研究者も研究や実験、それを発表することで自分のやりたいことを表現するので、そういう点で似ているんじゃないかなぁと思いますね。
学生: 個性が出る、というか出していける分野なんですね、化学って。
先生: はい。そうですね。嫌われない程度に(笑)
学生: (笑)
先生: そういうことができるのが化学の良さだと思います。身近な化学者を見ていてもいい仕事をしている人ってのは個性的な人も結構多いので、個性のある研究がしたい学生にはとても向いている分野だと思います。

学生:インタビューは以上となります。本日はご協力いただき誠にありがとうございました。

 

3.研究室内の様子
次に研究室の設備や様子などを写真を交えて紹介していきたいと思います。 

研究室には、各学生や職員が実験をするときに使う、ドラフトと呼ばれる排気給気機能が付いた実験台が一人につき一台ずつ設けられています。

ドラフトの中にはこのような誰かが作った物質が置いてあったり…

他にも、クロマトグラフィーという方法で実験でできた生成物を分析する装置や

X線や赤外線を当て、その光の吸収度合いを分析することで生成物の構造を分析する装置、そして

NMRという、超電導を用いて超強力な磁場を発生させて物質の構造を調べる装置が置いてありました。
構造だけでなく分子の動きも調べられるスグレモノなんだとか。
写真では分かりにくいかもしれませんが、この装置はとても大きく、3mほどあります。
植村先生によると、千葉県の柏キャンパスからこの本郷キャンパスまで引っ越しするとき、この装置の輸送費用だけで1000万くらいかかったそうで、移動させたあと初めてこの装置を稼働させたときはちゃんと動くかどうかハラハラしたそうです。

4.最後に
植村研究室については以上です。読んでいただきありがとうございました。
また、最後になりましたが、植村先生をはじめ協力していただいた研究室の方々には、心より感謝を申し上げます。

 

繰り返しになりますが、Youtube動画で植村先生本人による研究紹介を投稿しております。こちらもご視聴いただけるとありがたいです。

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